長い花茎にビロードのような葉をつけ、夏に紫色の雄しべをつけたピンクや白色の花を束生させます。
木の実のような種子や花や若い葉はサラダの材料になります。葉は野菜として利用し、根は茹でてから揚げて食べます。
葉を乾燥させると下のようになります。 マロウの仲間は鎮痛作用のある粘液質を含んでいますが、なかでもマーシュマロウがもっとも多く含みます。
粘液質は、葉、根ともに含みます。根には天然の糖分(多糖類)を含み、健康甘味食品やお菓子のマシュマロウにも使われました。(上が葉を、下は根を乾燥したものです)
大量に含む粘液質や多糖類が、上気道や消化管の粘膜を鎮静化させることから、上気道感染症、喘息、乾性咳、喉の痛みや胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎、クローン病などの消化管障害にも用います。
なお、糖類を多く含有するため、糖尿病患者には適用しません。
◆ 和名 ビロードアオイ
◆ 学名 Althaea officinalis
◆ 主要成分 粘液質、多糖類など
◆ 作用 皮膚・粘膜の保護(潤滑作用)、刺激緩和作用