連ドラ「おひさま」にでてきた安曇野の風景(17)~汲み上げポンプ

安曇野が舞台のNHK朝のテレビ小説「おひさま」で放映された安曇野とその周辺の風景を紹介しているコーナーです。

* 掲載した写真で、左上に時刻表示の数字があるのは、テレビ画面を撮ったものです。


安曇野女学校に通っていた頃、陽子たちは勤労奉仕でリンゴ農家に箱詰めの作業に出かけましたが、手押しのポンプで水を汲み上げている場面が映っていました。

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飴屋の村上堂の店内で、陽子が疎遠の祖母と会って「母の秘密」を聞いていることを知った次兄の茂樹が店の裏側に回った時も汲み上げポンプがありました。

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陽子の自宅にもありました。毎朝、ポンプで水を汲み上げ洗面していましたね。新米教師の陽子はこの時、海軍体操の復習に余念がありませんでした。

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戦後、復員した茂樹が同じ自宅の庭で海軍関係の本や模型飛行機の処分をしたときも、しっかりポンプが映っていました。

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そして、教え子たちと勤労奉仕に行った農家で作業している時、和成がお腹を空かした子どもたちに蕎麦まんじゅうを差し入れに来た場面にも、背後に井戸から汲み上げるポンプがありました。

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上水道がまだ普及していなかった昭和のころは、こうした地下水を汲み上げるポンプが各家庭にありました。隣り近所で共同で設置していたところもありました。

ですから、ドラマにでてくるように普通の日常風景で見ることができたのです。

水の出口には、小砂利やゴミを取り除くため晒しなどの布を取り付けていたようです。

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安曇野でもかつてはどこでも見ることができた汲み上げポンプも、今ではめったに目にすることができなくなりました。あっても現在使用されていないこともあって、粗大ごみ同然で置かれていたりします。

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まれに現役で活躍しているポンプに出合うこともあります。農家の物置などの近くにあり、泥に汚れた作業道具類を洗ったりしているようです。

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汲み上げポンプが普及する前は、井戸でした。穂高小岩嶽の民家の庭先に昔使われていた井戸が残っています。釣瓶(つるべ)こそついてはいませんが、汲みあげるための立派な滑車が付いています。

集落の中で、数戸単位で設置し共同で使ったもののようで生活道の近くにあります。雨水が入らぬように屋根を張ったり、井桁を組んで流水が中に落ちないようにしてあります。

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共同設置の井戸は、水汲みや洗い物などで近隣の人たちが集まる場所でもあり、井戸端ではいろいろな話に花咲いたことでしょう。


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