安曇野に架かる橋(4)~大自然の中の吊り橋

安曇野市の穂高と堀金地域の山間部に、県営の「烏川渓谷緑地」という広大な自然公園があります。大きく森林エリア(穂高側)と水辺エリア(堀金側)に分けられ、烏川が間を流れています。

この烏川に二本の橋が架かり、森林エリアと水辺エリアを結んでいてどちら側からも行き来ができます。

橋の上流部の橋は安曇野唯一の吊り橋で、渓谷橋と呼びます。

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吊り橋ですので、走ったり足に力を入れるとユラユラと揺れます。

その中央部あたりから西側を見ると、晴れた日には北アルプス連山の一つ・蝶ヶ岳が望めます。毎年6月半ばには、蝶が舞う雪形が山頂部に現れます。

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整備された都市公園とは違って、できるだけ人工的に手を入れるのを控え数多くの樹木、野草、昆虫、他の動物が自然な形で生息できるように維持されています。

ですから、サルなど野生動物へのエサやりや生ごみの投棄はもちろん、川で食器を洗ったりすることはできません。野生動物や水生生物や植物に被害を与え、生態系を崩すことにつながるからです。

でも、川遊びやコンロを使用する炊飯はできます。禁止事項だけ守れば、安曇野の自然のなかで楽しい一日を満喫することができます。

下流域にもう一つの橋「清流橋」があります。

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橋げたの間から「元倉田堰取入口」の遺構を見ることができます。

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急峻な流れの烏川は幾度となく氾濫を繰り返しましたが、この豊富な雪解け水を農業用水路として治水した先人たちの知恵と力の跡といえるでしょう。この種の遺構は、ほかにも園内に3ヵ所あります。

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その元倉田堰遺構のすぐ裏手に人面岩があります。安曇野を潤す大切な水を見守っているかのような自然の造形です。

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