安曇野の屋根瓦-12  鳩

穂高・北穂高の民家の屋根に鳩がいました。平和・平穏の象徴である鳩の瓦を据えているのは、家内安全や地域の平穏無事を願ってのことでしょうか。

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こちらは、ややうつ向きかげんというか、うずくまっているような鳩がいました。物思いに耽っているのでしょうか。明科・北村の宗林寺・聖徳殿の屋根上です。

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明科・矢ノ沢の山間部にある氏子8戸の「山神社」にも、鳩瓦が一対ありました。山の神は、稲作・畑作の豊穣をもたらす神で、山中に宿り動物や樹木を支配するといわれます。

一般的には女神で、女性や奥さんのことを「山の神」ということ、ありますよね。ですから、子授け・安産・多産の神ともいわれます。

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戦時中、矢ノ沢地区から30人余りが徴兵されたそうですが、一人も戦死せずに帰還したということです。

そんなことを知って、胸をはって遠くに目をやる社(やしろ)の鳩を見ると、小さな集落の安寧・平和を見守ってきた鎮守の象徴にも見えます。

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上が豊科・下鳥羽の蕎麦店で、下が松本市梓川・両角の民家で見かけた鳩ですが、姉妹というより同じ鋳型に入れた同一の瓦のようです。

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実に温厚で、やさしく語りかけて来るような表情に見えませんか。

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