ハーブスクエアのガーデンには、いろいろな樹木が植えこんであります。今日はそれらのいくつかについて、今の様子をご紹介します。
まずハンカチノキの花が満開です。
和名の「ハンカチノキ」は、英名の handkerchier tree を直訳したものです。この木は日本にはまだあまりなく、また15~20年ほどたち大きく生長してからでないと花をつけません。花期も7~10ほどと短期間です。ですから、花をつけたハンカチノキを見た人は数少ないということです。
ハーブスクエアに小さな苗木として来てから16年。大きく育ち、一昨年から花をつけるようになりました。原産地は中国中・南部です。
花は花序軸の先端に2個以上の柄のない花をつける頭状花序で、2枚の白い苞(ほう)が包むようにしています。
紫色がかった葯(やく)は、苞が落ちると徐々に熟しはじめ、秋には球状の硬い果実となります。
このハンカチノキの学名の初めに「Davidia」がつきます。Davidia(ダビディア)は中国に布教で来ていたフランスの神父さんの名で、このハンカチノキを発見したことに因んでいます。
ダビッド神父(英語読み)は、あのパンダの発見者としても知られています。
パリを流れるセーヌ河の両岸やシャンゼリゼ通りの街路樹としておなじみのマロニエです。開花を始めています。
葉はとても大きく、枝先に5~7枚集まってつきます。その葉の間から写真のような穂状の花序が顔をだします。花色は白とピンクがありますが、ハーブスクエアのマロニエは、白花を咲かせます。
15年ほど前に植木市で入手した「コウスイボク」です。
開花して強い芳香を周辺にただよわせています。風に乗って離れたところにいても香りが運ばれてきて、この木の存在が分かります。
白花の花姿と花香は朴(ほお)の木とそっくりなのですが、樹高や葉の形はモクレン、コブシに似ていますので、接ぎ木したものと思われます。
ゴールデチェーンも花の盛りを迎えています。和名のキングサリは、やはり英名の直訳です。金の鎖がいくつも垂れ下がったように、花をつけます。
別名ゴールデンレインともいいます。こちらは、金色の雨が降るようにたくさんの花を咲かす様を名前にしたものです。どちらも素敵な名前ですね。
ガーデンにカラーリーフプランツとして植えこんだベニメギも花が満開です。
緑色が多い中で赤紫色の葉は異彩を放つのですが、この時期、黄色の小花を数多く付け、色の組み合わせの美しさをより印象づけます。
このベニメギは、もともとは西日本に自生していたものだったそうです。これがヨーロッパに渡りブロンズリーフとして生まれ変わり、耐寒性もつき信州のような冷涼地でも育つようになって里帰りしました。