めったにお目にかかれない(おそらく)ヤマアカガエルの産卵する場に出会いました。安曇野市穂高牧地区の山間部の小さな池で見たものです。
(偶然通りがかりに目にしたもので慌ててシャッターを気ってしまい、写真の状態がよくありません)
赤みがかった下のカエルが産卵中のメスです。その上に乗っている小さな黒っぽいのがオスガエルです。メスはオスよりも明らかに大型で、体長は6~7㌢㍍くらいあったでしょうか。
どのくらいの時間をかけて産卵していたのか分かりませんが、目撃してからまもなく産卵を終えました。
産み落とした新しいヤマアカガエルの卵です。一つの卵の塊に500~3000個の卵が入っているとのことです。黒い色をしているのは、卵から孵化しやすいように太陽光の熱をより効率的に吸収できるためだそうです。
ヤマアカガエルの産卵は、1月の厳寒期から始まり4月ころまで続くといいます。池が寒さで凍ったりした場合、全滅することもあります。
下の写真の中央下部の黒い点々が広がって見えるのは、卵の周りのゼリー層が水分を吸収して大きくなり、成熟期を迎えた卵です。
産卵を終えた親ガエルは、外敵を警戒して池の中の枯葉に身を隠しています。
さらに木の葉では隠せないと思ったか、オスはメスの背から離れ泥の中へ、その後同じようにメスも身を隠してしまいました。
別の場所にあった成熟卵は、すでにゼリー状の被膜が破れオタマジャクシが元気に泳ぎ出していました。詳しい方の話では、野鳥や昆虫に狙われカエルに成長するのはごく少数に限られるそうです。
ヤマガエルは森の中で昆虫、ナメクジ、ミミズなどを餌として生きています。また産卵を終えた親ガエルは、これから春眠に入るのだそうです。