パツションフラワーは、和名でトケイソウといいます。これは、花の形状が時計の文字盤に似ていることから付けられました。また英名のパッション=受難は、花の各部が磔(はりつけ)の刑に処せられたキリストの姿を象徴していることから命名されたといいます。
このハーブは「天然の鎮静剤」といわれるほど強い鎮静作用があります。とりわけ悩み事や心配事があって、なかなか寝つきが悪い、寝ても途中目が覚めてしまうといった場合に効果が発揮されます。
極度の緊張などで頭痛や筋肉がこわばるといったときにも、有効に働いてくれます。ですから不安感や緊張を強く感じるようなときに飲むと、気持ちがリラックスします。
パツションフラワーには、動悸を抑え、血圧を下げる働きもあります。
催眠鎮静剤を常用すると、依存性が強くなり薬がないと眠れなくなってしまうことや、うつ状態を誘発することがありますが、パツションフラワーのティーならそういう常習性の心配もありませんので安心して飲むことができます。
ただ、人によっては強い眠気を催すことがありますので、車を運転したり危険な仕事が予定されている場合は、飲用を避けたほうがよいでしょう。また、アルコール、催眠鎮静剤、一部の抗うつ剤(MAOI)との併用も控えます。
◆ 和名 トケイソウ
◆ 学名 Passiflora lncamata
◆ 主要成分 フラボノイド類、ハルマン、ハルモール、アピゲニン
◆ 作用 鎮静作用、鎮痛作用、筋肉弛緩作用、催眠作用、抗けいれん作用