カルダモンは、昔からサフラン、バニラなどと並んで高価なスパイスとして使用されてきました。原産地のインドでは、コショウを「スパイスの王」、カルダモンを「スパイスの女王」と呼んで、カレー料理に欠かせない重要なスパイスと位置付けています。
強いスパイシーな芳香が好まれ、料理のベースになるガラムマサラに必ずカルダモンの入ったスパイスミックスを使用します。
消化促進を助ける成分を含んでいますので、食欲不振、胸やけ、軽い吐き気、鼓腸、ガスなどの消化障害に用います。
ショウガに似たやや刺激的な風味でほのかな甘みがあり、飲んだ後の清涼感もあり消化促進を助けることから食後のお茶として打ってつけといえます。
カルダモンの莢(さや)を開くと黒色の種子が入っていますが、種子は風邪、咳、インフルエンザ、気管支炎の治療補助に用いられます。種子は生薬「 小豆蒄(しょうずく) 」として日本薬局方に収録されています。
種子は噛むと口臭が消えて息が甘い香りなり、食後の臭い消しとしても使用されます。
◆ 学名 Elettaria cardamonum
◆ 主要成分 精油成分(酢酸テルピネル、シネオール、サビネン、リナロール、酢酸リナリル、ビネン、ジンギビネン、ボルネオールなど)
◆ 作用 抗けいれん作用、駆風作用、胃腸刺激作用、消化促進作用、健胃作用