瓦鍾馗や蔵の壁に描かれた鏝絵(こてえ)に魅せられて最近は休日のたびごとに、県内外のあちこちに足を運ぶようなりました。
鬼師(鬼板師とも=鬼瓦を作る瓦職人)や左官職人が作りだしたすばらしい造形美に出合うたびに感動しながらシャッターを切ったり、満悦感いっぱいで帰路につくこともたびたび味わうようになりました。
しかし、日がら一日探索し回っても空振りに終わることもしばしば。8月のはじめ、山梨県から「鍾馗ガール」ことnaoさんという女性が、瓦鍾馗探訪に訪れたことは以前書きました。安曇野市内の瓦鍾馗をいくつかをご案内して昼過ぎに別れたのですが、その後のnaoさんの単独行がすごい!
初めて訪れた地なのに、数体の鍾馗を探しだしました。わたしもこれまでの経験から分かるのですが、土地勘がないとなかなかあぶり出すのに骨が折れます。それを僅か2時間余りで4体も見つけだすなんて! この日、雨が激しくなったのでこれ以上の探索は断念したようですが…。
後日、naoさんから新発見の位置情報をもらって、わたしも行ってきました。「立派なお屋敷ですよ」と聞いていましたので探し当てることができました。街の中心地にある確かに立派な蔵です。折れ釘も数多く、蔵への通用口もあります。
そこの蔵の上の南側に…
「 少しの時間で一人で見つけだすなんて、特別の“鼻”が利くのかな?」とうらやましく思いながら、シャッターを押しました。
naoさんは抜かりなく、蔵の反対側の軒もチェックしていました。安曇野では大棟の両側に鍾馗さんを飾るのは、そう多くはないので、うっかりすると見落としてしまうことがあります。これもさすがです。
そんなことがあってから最近は、鍾馗さんを探しだすいくつかのポイントが少しずつ分かってきました。それを念頭に探索すると、これまで見逃していた鍾馗さんに出合うことができるようになりました。
休日がいよいよ忙しくなってきました。