「オオルリシジミ」という絶滅のおそれのある蝶が、保護と繁殖に取り組む人たちの努力で 羽化し、いま安曇野の山野を舞っています。
オオルリシジミは、翅を広げた大きさが3~4cmほど、裏翅の基部の青色とオレンジ色の紋様が美しいですし…
表翅を広げると、あざやかな瑠璃色が目を惹きます。
かつては県内全域で見られたそうですが、開発や農地整備、農薬散布などで減少し、そこに乱獲が追い打ちをかけ激減、今では安曇野市と東御市の一部でしか見ることができなくなりました。
全国的にみてもオオルリシジミを見ることができるのは、ほかに九州・阿蘇山だけということです。
このためレッドデータブック(絶滅危惧野生動物)に登録され、保護されています。
安曇野市では、オオルリシジミの保護、繁殖に取り組んでいる市民団体が、卵を天敵から守るため野焼きや草刈りをするなどして、この春オオルリシジミの自然発生に成功しました。
羽化したオオルリシジミは、あづみの国営公園内の保護区域周辺を自由に舞っています。食草のクララの蕾を食べたり、シロツメグサやハルジオンの花から吸蜜している姿を観察できます。
* 安曇野市でのオオルリシジミの保護活動の記録は、こちらです。