安曇野の鏝絵-8  縁起物~鶴と亀(1)

安曇野周辺でよく見かける鏝絵として、鶴と亀があります。

「鶴は千年、亀は万年」といいますが、縁起のいい長寿シンボルとして飾られているものです。

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松本市四賀の山深い集落にあった鶴です。

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三郷・温(ゆたか)で見た鶴が飛翔している姿を抽象化した図案です。

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なにか文字に擬しているのでしょうか。

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松本市梓川の蔵にいた亀です。

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ところで、亀は厳しい表情の顔で首と脚が長く描かれていることがあります。

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昭和58(2007)年、キトラ古墳で発見された壁画の中に、そんな姿の亀に蛇がからんでいるものがあることが判明しました。これは「玄武(げんぶ)」と呼ぶ北方を守護する聖獣で、道教の教えから描かれていることが分かりました。

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穂高新屋の蔵に描かれている亀も玄武風ですが、蛇の姿も見えませんのでこれを描いた左官職人が玄武を意識したのかどうかは分かりません。     

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三郷・北小倉で見かけた亀は、金と銀の混合色で彩られていました。 

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ところで、亀の祖先は恐竜が地球に登場した2億2千年万年前まで遡れるということです。中国で発見された体長40㎝ほどの化石から分かったということです。

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鶴と亀が一緒に描かれているものもあります。

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堀金・中堀の蔵には鶴、亀に、松とさざ波が加わっています。

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筑北村乱橋大門の妻面にも同じ図柄が描かれていました。

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真新しい漆喰蔵と鏝絵です。

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* 安曇野とその周辺で見ることができる鏝絵を「安曇野の鏝絵」として紹介しています。

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