安曇野で越冬していたコハクチョウの北帰行が始まりました。
例年、2月半ばを過ぎるころ、数羽の単位で編隊を組んで北へ向かって飛ぶ姿が見られます。今年もそんな姿を目にする時季になりました。
行く先は遠く離れたシベリアの地。4000キロの空の旅を、途中、日本最北端の湖・北海道のクッチャロ湖などで羽休めしながら故郷へ帰って行くといいます。
今年、安曇野に訪れたコハクチョウは1,350羽余りで、前年より600羽ほど多く飛来しました。飛来数が1,000羽を上回ったのは、5年ぶりでした。
今年は多くのコハクチョウやカモたちに混じって、珍しくアメリカコハクチョウや国の天然記念物の渡り鳥・マガンなども安曇野に姿を見せ話題をよびました。
しかし、日本各地は鳥インフルエンザ騒動の最中。長野県内でも1月にコガモの死体から陽性反応がでたこともあり、消毒の徹底や餌付けの自粛などで警戒を強めました。
石灰や消毒液で靴底を消毒する対策も講じられました。これまでに安曇野に飛来した野鳥たちから、ウイルスは確認されていません。
コハクチョウやカモたちの冬鳥にとっては、今年の安曇野は住み心地があまり良くなかったかもしれませんが、無事に生まれ故郷へ戻ってほしいものです。
冬鳥たちの北帰行はこれから数を増し、今月末から3月の上旬がピークで4月の中旬まで続きます。