農耕の目安~「種まきじいさん」の雪形

安曇野一帯に農耕の時期を知らせる雪形が姿を現しました。爺ヶ岳南峰に出現する「種まきじいさん」です。

写真で左の峰に見える部分で、雪が解けて岩肌の黒が浮き立ち種をまいているおじいさんの姿に似ているということで、この名があります。また爺ヶ岳の名称もこのことから来ています。

     2_3

もう少しズームアップすると、こんな具合です。蓑(みの)を着け、蓑笠をかぶって種をまく爺さんの姿を連想するような雪形になるのですが、もう少し時間が必要なようです。

     Photo_2

昔、里に住む人たちは、山の残雪模様や雪のとけ具合をみて田植え、畑の種まきの目安にしていました。カレンダーに頼るより、雪形の状態をみて農作業をしたほうが正確だったといいます。

まだ気象に関する研究や天気予報の技術が進んでいなかった時代は、自然の変化を読み取って生かすことが、“生活の知恵”だったわけです。

     Photo_3

雪形がくっきり姿を見せた日、 近隣の農家では、田起こしや畑の害虫を駆除する畦焼きを行っていました。時代は変わったとはいえ、現在でも雪形による農事暦は残っているようです。

     2_4

This entry was posted in 未分類. Bookmark the permalink.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。