アグリモニーはヨーロッパと北アジア原産の多年生植物で、黄色い花穂をつけます。
名前の由来は、肝臓病と中毒の治療に用いた古代ギリシヤ王ミトリダテス6世エウパテルにちなんで名付けられたといいます。
メディカルハーブとして用いるのは、主に粘膜への治癒作用と収斂による止血作用としての利用が多いようです。
歴史的に見ると、サクソン王国の時代から傷の手当てに用いられ、15世紀には銃創の治療薬「アルケブセード水」の主成分とされました。このハーブに多量に含まれるシリカが、薬効の源と考えられていました。
アグリモニーは、冷性の収斂薬ともいえますので、下痢、気管支炎、尿路感染症などの「熱」症状に用いると炎症、粘膜、毒素を取り去り、治癒を助けます。
皮膚の炎症や潰瘍によく効き、切り傷の出血を止めます。
夏の開花前から開花し始めたころに採集します。
◆ 和名 セイヨウキンミズヒキ
◆ 学名 Agrimomia eupatpria
◆ 主要成分 タンニン、シリカ、アグリモニン、フラノクマリン、多糖成分、精油、苦味成分、フラボノイド、ミネラル類、ビタミンB、C、K
◆ 作用 収斂作用、鎮痛作用、鎮頸作用、組織治癒作用、抗結石作用、抗バクテリア作用、利尿作用、止血作用、胆汁分泌促進作用、抗ウイルス作用、消化系の強壮作用、通経作用、解熱作用
* ワルファリンなどの抗凝血剤との併用はできません。