原村払沢で、この鏝絵を見かけました。
鶴に乗って扇子で遠くの行き先地を指し示している翁(おきな)を描いているようです。写実的で絵もしっかりしています。
鶴、翁といえば、亀、媼(おうな)がいるのではないかと思い裏側の妻面に回ると、高く生い茂った垣根があります。
しかしありがたいことに、鏝絵を見ることができるように枝を払ってあります。のぞいて見ると、ありました。
翁と媼、鶴と亀といえば、長寿を祈願して用いられる絵柄です。
ところで、翁と媼が指さす先に何が見えるのでしょうか、鶴や亀の背に乗るという着想に込めた思いは何だったでしょうか、媼は魔女が手にする箒を手にしていますがこの箒は何を意味するのでしょうか?
これを製作した左官職人が意図したものは何だったのでしようか。
おもしろい図柄にいろいろ思いを巡らせながら見るのも、鏝絵を見る楽しみかも知れません。