安曇野の隣りに松川村があります。ここに全国でも珍しくなった天然のスズムシが生息する区域があります。
夜半スズムシの涼やかな音色を楽しんでもらおうと、生息地一帯に灯篭(とうろう)を灯し、便宜を図っています。
野性のスズムシが生息する地域は、西原地区のウォーキングコースのある一帯で、村営温泉「すずむし荘」の西側になります。
ぐるり回ると約3.7kmほどで、所要時間は約45分程度の区域です。
スズムシは昼間は地表の物陰に隠れ、夜に下草の間で鳴き声を上げる夜行性ですので、山の端に陽が落ちると「リーン、リーン」と良く響く音色を上げ始めます。
夕闇がせまるとともに40個あまりの灯篭に灯が入り、訪れる人たちの足元を照らしてくれます。
鳴き声が聴かれる9月中旬まで点灯する計画になっています。
松川村は2年前に全国で初めて「すずむし保護条例」を制定し、野性スズムシを保護するために、捕獲を禁止するとともに生育環境の保全に努めています。
点灯期間中は、スズムシ探索会などさまざまな催しが予定されています。
探索会は9月1日(土)午後7時からの予定で、提灯(ちょうちん)を手に自然に生息するスズムシの涼やかな泣き声に耳を傾けるという催しです。詳しい問い合わせ先は、松川村観光協会(☎ 0261・62・6930)です。