信州の鏝絵に見る左官職人の技-2   モルタル壁に描かれた洋風鏝絵(3)

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* 鏝絵は、蔵飾り、蔵絵、漆喰彫刻などとも呼ばれます。こうした洋風建造物に描かれたデザインの場合、漆喰彫刻といったほうがしっくりくるかもしれません。
しかし、彫刻となると、木、石、土、金属などの硬い素材を彫り込んで立体的な制作物を指します。

モルタル壁に描かれているものは、左官職人さんが数本の鏝を使い漆喰を重ね塗りして造ったことでは土蔵などに描かれている鏝絵と同じですので、洋風鏝絵と表記しています。

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今回も洋風鏝絵の優れたデザイン力をご覧ください。コメント類は省き、できるだけデータのみにとどめます。いずれも松本市内で見られるものです。

国宝松本城と至近距離にある現役の銭湯「塩井乃湯」(松本市大手1丁目)。

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開湯は明治後期、大正期に銭湯営業を始めたといいます。

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工芸マエストロ店(大手3丁目)。

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平成になってから改装し、このモルタル壁も塗り直したといいますので新しいものです。

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こちらも比較的新しい昭和43(1968)年創業の洋菓子店マサムラ(大手4丁目)。

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簡素な鏝絵文様ですので、ともすると見落としてしまいます。部分的に欠落したところも見受けられます。

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明治20(1887)年に創業、昭和3(1928)年着工の平出酒店(松本市大手4丁目)。

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こちらも現役で酒類販売を続けています。

 

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派手さかげんはありませんが、建物とうまくマッチングされたデザインです。

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