信州の瓦鍾馗を探して-16   ようやく探し当てた鍾馗さん

昨年の残暑の厳しい日、長野市若穂川田に瓦鍾馗があるという情報を聞いていましたので、探訪パートナーnaoさんと出かけました。

川田といえば、かつて越街道の川田宿があったところ。宿場跡周辺を探せば巡り合えるだろうと早合点したのが運の尽きでした。同じところを行ったり来たりして、旧宿場を隅々まで探したのですが見当たりません。

家を取り壊した時に命運をともにして、すでに無くなってしまったのかとも思ったのですが、あきらめきれず周辺をウロウロしていた時、地元の方から声を掛けられました。「どこかお探しですか?」

さっそく手にしていたコピーをみせたのですが、川田宿で鍾馗の瓦は目にしたことがないとのこと。そこで食い下がって古くからの集落について聞くと、2カ所教えていただきました。期待半分で1カ所に向かいました。

車を空き地に置いて、周辺を歩いてまもなく…、ありました!! 探し求めていたものとようやく巡り合った感動が、喜びとともに込みあげてきました。

探し始めてから相当な時間と汗が流れていました。  

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大棟の両軒に対で載っています。強い日射しのなか、逆光で撮影も難しかったのですがなんとか写し撮りました。

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なかなかの出来栄えの鍾馗さんです。凛々しい面立ちと風格を漂わせています。厄鬼もこう構えた鍾馗さんのポーズを見ると、早々に立ち去るのではないかと思ってしまいます。

これを制作した鬼板師は相当の腕をもつ職人だったのではと思うと、炎天下、探し当てた喜びがじわっと湧いてきました。

ここの集落では他にも珍しい人物瓦を見ました。後日、改めてご紹介いたします。

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