安曇野に架かる橋(12)~安曇野の入り口にあたる梓橋

国道147号は、大町市を起点に安曇野市を通り松本市にいたる一般国道で、千国街道、糸魚川街道、あるいは松本街道とも呼ばれてきた「塩の道」です。

安曇野市と松本市を結ぶ国道147号線上に架かっている橋が梓橋です。松本市側から来た場合いわば安曇野の“入り口"となる橋で、約270mあります。昭和61(1986)年に、9㍍に橋幅が拡幅されて現在の姿になっています。

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橋下を流れる川は梓川で、北アルプスの秀峰・槍ヶ岳を源流とし上高地を経て、安曇野の西側を流れて来ています。橋の周辺にツメレンゲが自生していて、これを食草とするクロツバメシジミの飛翔する姿が見られます。

この梓川に初めて橋が架けられたのは、120年ほど前の明治23(1890)年で、新道の開設とともに架橋されています。しかし、木橋のため洪水によってたびたび流失したそうです。

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一度橋がなくなると、次の橋ができるまで生活上の不便はいうまでもありません。

再興するのに多大な費用が掛かりましたが、昭和6(1931)年になってコンクリート橋に架け替えられました。39年の拡幅架け替えまで使用されました。

下の写真は、架け替え前の昭和32年当時の梓橋です。

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梓橋の西側には、JR大糸線の鉄橋が見えます。大糸線は、安曇野を通って松本と新潟・糸魚川を結んでいます。

この橋の西側に梓橋駅があり、ホームに「是より北  安曇野」と記した標識が建っています。

*  白黒写真は、「松本・塩尻の昭和史」(郷土出版社)から撮りました。

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