安曇野に架かる橋(1)~プロローグ 

安曇野の西側にそびえる北アルプスの峰々の冠雪が解けだし、岩を伝って流れ出たり、地中に沁み込み地下水脈となって流れてます。

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途中、ところどころでせせらぎとなって地表に顔を出したり、また姿を消して地下へと潜み、次に地上に現れるときはさらに勢いを増した流れとなってきます。

数多くの源流から流れ出た澄んだ水の流れは、やがて急峻な流れとなって山を下り、幾筋もの川となって流れてきます。

里へ向かう中で合流し、さらにその先で合流を繰り返し大きな河川となります。

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安曇野の平地部に来て高瀬川、穂高川、犀川が一つの流れになり、新たに犀川となります(下の写真)。

実は犀川の流れは、これより前に松本と安曇野の市境近くで、梓川、奈良井川、犀川の三川が合流しています。

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安曇野を出てからもさらに幾つもの河川と合流し、やがて千曲川と名を変え、新潟県に入ってから日本海へと向かって流れ信濃川と呼ばれるようになります。

すなわち、信濃の国(長野県)に源を発し縦断する形で流れてくる川という意味です。その流れは367㌔㍍に及び、日本でもっとも長い河川になります。

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水は人の営みに欠かせないものですが、安曇野では古くから新田の開墾や用水・堰の開削を行ない、広大で豊かな田園から多くの農作物を生産してきました。

また、伏流水は平地部に来てから豊富な湧水となります。こんこんと湧き出る水は大正時代からわさびの栽培に用いられ、その排水は虹鱒養殖に使うなど、水を循環利用してきました。

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安曇野の中でも穂高、明科地域は、地形的にも多くの河川が縦横に流れています。この地域に住む人々にとって、生活物資の行き来や人の往来のために、川に橋を架けることによる便宜は、生活向上のための計り知れない強い願いでした。

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安曇野に架かっている橋と、その下を流れるいくつかの川を取り上げ、橋の変遷についてご紹介します。

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