安曇野が舞台のNHK朝のテレビ小説「おひさま」で放映された安曇野とその周辺の風景を紹介しているコーナーです。
* 掲載した写真で、左上に時刻表示の数字があるのは、テレビ画面を撮ったものです。
ドラマで昭和14(1939)年の元旦、須藤家を訪れた川原がタエという女性を連れ立ってきて、不幸な境遇に育ったタエと結婚すると告げられた陽子が、突然のことに愕然とする場面がありました。
陽子は川原の言葉に初恋の終わりを感じながらも涙を必死にこらえ、二人を祝福しました。
翌日、卒業を待たず新天地・満州へ渡る決心をした川原は、タエとともに雪が降り積もった安曇野を後にします。
年賀状を配るため雪道に自転車を走らせる郵便配達人とすれ違った川原たちは、朝日が昇る東への道に向かって歩いて行きました。
その年の3月、予科練に入隊する茂樹が旅立つ日、陽子はその後姿を追いかけ遠い地へ向かう兄に涙を流しました。
これらの場面を収録した農道が、堀金岩原にあります。藁葺き民家、水車小屋のオープンセットのある南500㍍ほどのところです。
この道は陽子にとって、様々な思い出のつまった別れの道なのかもしれません。
テレビ画面の映像でも分かるように、この一帯はきれいな朝焼けを見ることができるスポットです。
川原たちが朝日が昇る雪道のシーンは、雪が降った日に撮っていますが、冬の日、周辺はこのようになります。
よく出てくるシーンの一つに、畑作業をする農家の人たちの近くを通る農道があります。
陽子は自転車に乗って通学する途中、朝早くから大根を収穫するタケオとその母親に挨拶したり…
淡い恋心を抱いた川原と松本で逢って来た帰り、やはり同じ道を鼻歌交じりに歩いて通ります。
どういうわけか、タケオはいつも大根を抜きとる作業を行っていましたね。
後年、教職についた陽子は、タケオが徴兵されて残された畑を複雑な心境でながめていたのもこの道でした。
ロケ時は、農耕車が通ってへこんだ道に新たに土を敷き、人々が歩き締めたような道に再生しました。
行く道の先に家並みが見えますが、これはCG加工しています。
この田舎道を、自転車に乗ってさわやかに風を切って安曇野女学校へ向かった陽子。
その途中、この民家のそばを毎朝通りました。民家の野外ロケセットが残っていましたが、強風で傷み取り壊されました。