【 マロウ・マルバ 】
初夏から夏にかけて、赤紫色の鮮やかな花を咲かすコモンマロウです。アオイの仲間で、メディカルハーブとして用いるのは、このコモンマロウとマーシュマロウになります。コモンマロウは、耐寒性があり土も選びませんので栽培は容易ですが移植は嫌います。
鮮やかな赤紫色のなかに、アントシアニン系色素や粘液質などの有効成分を含みます。ですから使用部位は、主に花部になります。日が射すと次から次へと花芽をつけますので、開花したものをどんどん摘み取り、乾燥させます。
粘液質の潤滑作用で粘膜の保護や傷んだ組織の修復を行いますので、胃潰瘍、胃炎、尿道炎などに使うほか、声を使いすぎたことによる喉の痛みや声枯れにも有効です。粘液質は水分を失った肌に潤いを与えますので、美容面からも欠かせないハーブといえます。
◆ 和名 ウスベニアオイ
◆ 学名 Malva sylvestris
◆ 主要成分 粘液質、フラボノイド、タンニン、アントシアニン系色素
◆ 作用 潤滑作用、去痰、利尿、緩下作用