安曇野の屋根瓦-14  鶴に松

延命長寿を表すものとして鶴亀や松竹梅が挙げられますが、「鶴と松」のすばらしい細工の飾り瓦に出会いました。

鶴の広げた羽の一枚一枚、尾羽も細かく刻まれています。

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そして、松。ひと枝ごとの松葉を、丹念に描写し立体感を備えもっています。こうなると、職人芸の極みといえます。

          Photo_2                   (池田・渋田見の民家)

こちらは少し、簡略化したデザインになっています。     

     2                   (三郷・中萱の民家)                        

縁起物の「鶴に松」をもう一つ。松をかなり抽象化し、鶴を引き立たせる意匠になっています。    

     158_2                   (三郷・明盛の民家)

そして、こちらは松に鶴までは同じなのですが、波間に浮かぶ亀が加わっています。よく見ると、亀の顔がかなりいかつい表情になっているのが分かりますか。

どうしたのかと、ぐるり回ってみましたら合点できました。

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こちらが、正面玄関近くに取り付けられていた透かし彫りの亀と波の彫刻です。

こちらも亀の顔は、いかめしく表現されています。龍の顔にしているのです。

          102                   (堀金・田尻の民家)

おそらく、悪霊を寄せつけないという強い思いを表しているのだと思います。飾り瓦も同じように作らせたのではないでしょうか。

 

 

 

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